大切な方の臨終(看取り)から一般的な葬儀・お葬式の流れや手順、お葬式後にの諸手続き、お墓、仏壇、相続のほか、法事・法要について一覧にまとめました。
もしもの時に困ることのないよう、葬儀からその後の流れまで、しっかり把握しておきましょう。
目次
2人に1人が、臨終から2時間未満で葬儀社を決めている!?
葬儀社を決めるまでにかかった時間を調査したところ、約3割が「没後2時間未満」で葬儀社を決めていました。
生前を含めると「没後2時間」で約50%、2人に1人が、「没後半日」でほぼ9割の方が葬儀社を決めています。
病院などで亡くなられた場合など、急いで葬儀社を決めて安置場所に故人を移さなければならないので、葬儀社の選定および決定にはスピードが求められます。
第3回お葬式に関する全国調査より
大切な人との突然のお別れ。慌てないためにも、葬儀の流れを事前に確認しておきましょう。
【葬儀の準備】臨終(看取り)から納棺まで
臨終・看取り(逝去後0時間)
危篤の連絡
落ち着いて家族や近親者に連絡をします。
最期を看取る
看取り心の準備ができている場合と、突然の出来事により病院から知らせを受ける場合とでは気の持ちようが違うでしょうが、できるだけ落ち着いて行動しましょう。
*在宅の場合: かかりつけ医に連絡しましょう。医師に連絡がつかない場合は訪問看護師やケアマネに連絡。 いきなり救急車は呼ばないように注意が必要。死亡診断を行う医師に伝えるために呼吸停止時刻をメモしましょう。
関係者への連絡
1.家族・親族
2.友人・知人
3.会社や学校・地域の順に連絡。伝える先は慎重に選びましょう。
死亡診断書作成(医師)
病院の場合:病院の担当医師が作成。家族からあらためてお願いする必要はない。
在宅の場合:これまで診てもらってきたかかりつけ医に書いてもらう。
施設の場合:一般的には施設と連携する医療機関の医師が行う。
エンゼルケア(死化粧、死後処置)
病院の場合: 病室か霊安室か、看護師が行うか葬儀社に任せるかなど、病院によって方針が異なる。
在宅の場合:看護師に依頼する場合は、このタイミングで行う。保険は効かないので自費で1~5万円程度。葬儀社に依頼する場合は、葬儀社決定後に行う。
施設の場合:一般的には施設と連携する医療機関の医師が行う。
安置場所を決める
葬儀の打ち合わせから、通夜・葬儀当日まで、故人を安置しておく場所を決めます。自宅、または葬儀を執り行う葬儀社の安置室などのほか、近年では安置専用の施設もあります。
葬儀社の手配・安置(逝去後2時間)
葬儀社の手配、搬送、安置
安置場所を決めたら、遺体搬送から葬儀の準備・施行、各種手続きまでを行ってくれる葬儀社を決め、手配します。葬儀の中身はもちろん、費用の中身もしっかり確認しましょう。
*病院から葬儀社を紹介されることもありますが、お断りしても問題はありません。
葬儀準備(逝去後1日~7日)
葬儀社との打ち合わせ
葬儀社と、ご葬儀の日程、会場、内容など詳細について打ち合わせを行います。
菩提寺(ぼだいじ)がある場合には、この時点で連絡が必要です。
葬儀の種類
家族葬:通夜と葬儀、告別式を行うシンプルなご葬儀
1日葬:通夜を行わない1日だけのご葬儀
直葬・火葬式:通夜、葬儀、告別式を行わないお別れ(火葬のみ)
>>直葬・火葬式について。経験者に聞いた、メリット・デメリット
エンバーミング(逝去後1日~7日)
「エンバーミング」とは「遺体衛生保全」のことで、遺体に「防腐」や「殺菌」や 「修復」の処理を施すことです。
必ずやらなければいけないものではありませんが、エンバーミングをすることで、 ご遺体を衛生的に保全しご遺族への感染を防ぐのはもちろんのこと、一定期間、衛生的に維持できるため 親族・友人らとの最後のお別れもしっかりできるとの利点があります。
納棺(逝去後 3日〜7日)
ご遺体に死化粧、エンバーミングなど必要な処置を施し、故人を死装束などに着着せ替え、棺に納めます。
納棺の際には、副葬品といって、故人の愛用品を棺の中に入れます。 生前好きだった衣類や小物を用意しますが、あまりたくさん用意すると出棺の時にお花を入れるスペースがなくなるので注意します。
また、燃えにくいものなど火葬の妨げになるため、棺に入れてはいけないものもあるので注意が必要です。

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- 看取りから葬儀までの流れ
- 葬儀形式について詳しく解説
- 葬儀費用の内訳を詳しく解説
- 葬儀場を選ぶ3つのポイント
- 相続準備や葬儀後の各種手続き
- 経験者の「困った」から学ぶ相続
- 納骨&仏壇tの種類と特徴
- 一周忌までのスケジュール
【通夜、葬儀・告別式の流れ】通夜から葬儀・告別式、火葬、初七日まで
通夜の日程の決定(逝去後 1日〜7日)
通夜の日程は、通常、葬儀の前日に行います。地域によっては逝去した当日に行うこともあります。さらに、亡くなった当日に行う仮通夜、翌日に行う本通夜を行うなど、さまざまです。
通夜の流れの確認(逝去後 1日〜7日)
仏式では、僧侶の入場から、読経、焼香と続きます。地域や宗旨・宗派によっても異なりますので、葬儀社との打ち合わせが必要になります。
通夜(逝去後 1日〜7日)
僧侶による読経・焼香と続きます。最近では、通夜は18時頃から2時間ほどで行われる形が一般的となっています。また、葬儀・告別式より通夜へ参列する人の方が多い傾向があります。
>>通夜の日程はどう決める?開始~終了時刻の目安は?通夜の流れと焼香の順番は?通夜振る舞いの席には着くべき?
通夜振る舞い(通夜の後)
首都圏では焼香の後、参列者は通夜振る舞いの席に移動し、食事をします。通夜振る舞いの参加者や内容については、地域によっても大きく異なります。
>>葬儀の食事について。通夜振る舞いから精進落とし、初七日法要の食事まで
葬儀・告別式(逝去後4日~8日)
葬儀・告別式葬儀と告別式は明確に区別せず、ひとつの流れのなかで行うことが多いです。 時間は1時間程度で、僧侶の入場後に読経が始まり、読経中に遺族、親族、会葬者の順で焼香を行います。
出棺・火葬・初七日・精進落とし(逝去後4日~8日)
出棺
葬儀・告別式の後、故人と最後のお別れをして、棺を霊柩車で火葬場に運びます。地域によっては葬儀の前に火葬を行う、前火葬もあります。この場合、通夜の後、葬儀の前に出棺し、葬儀は遺骨を祭壇に安置して行います。また、東北の一部地域など、通夜の前に出棺、火葬をする地域もあります。
火葬を行う
火葬葬儀会場から火葬場が離れている場合、車両で移動します。 一般的には遺族、親族のみが行きますが、故人と特に親しかった方は事前に同行をお願いしておきましょう。
火葬場に到着後、火葬炉前で最後のお別れをし、着火後、僧侶、喪主、遺族の順で焼香をします。 骨上げ(拾骨)まで1~2時間ほど控室で待機し、骨上げを終えたら、骨箱(骨つぼ/埋葬許可証)を受け取ります。
初七日法要・精進落とし
最近では、葬儀後7日目に行う初七日法要を、葬儀のすぐ後に行ったり(式中初七日)、火葬場から戻ってすぐに行うことが多いです(繰り上げ初七日法要)。 その際、精進落としや仕上げ料理などを用意して親族や係員の労をねぎらいます。
ご遺族が会葬者に感謝する立場になりますので、宴が始まったら遺族は会葬者一人ひとりに酌などをしながらお礼を述べて回ります。 1時間ほどをめどに喪主または親族代表があいさつに立ち、お開きとなります。
【葬儀後の流れ】事務の引き継ぎ・返礼・挨拶回り
事務の引き継ぎ(葬儀・告別式の後)
事務の引き継ぎ
精進落としの後すみやかに、芳名帳、香典帳、香典、供花・供物帳、弔辞・弔電、支出金の領収書などを世話役から受け取り、事務の引き継ぎをします。
引き継いだ書類は大切に保管し、また葬儀社の見積もりや明細書、請求書なども受け取っておきます。
※後々のトラブルを避けるため、とくにお金に関することは必ずその場で確認することをお勧めします。
葬儀費用の支払い
葬儀が終わって一段落したら、葬儀費用の支払いを行います。
支払い方法は現金が多いですが、最近ではクレジットカードを利用できる場合もあります。
挨拶回り(逝去後4日~8日)
挨拶回りはできるだけ早い時期に済ませます。手伝っていただいたり、供花、お供物、弔電をいただいたりした近隣の方にお礼に伺います。
服装は地味なものを選び、特にお世話になった方には、お礼の品を持参する場合もあります。 また、葬儀の連絡ができなかった方や連絡を遠慮した方には、葬儀後に死亡通知を出します。
※一般の会葬者へのお礼は、告別式の際に手渡す「会葬礼状」に代えて済ませているので、通常あいさつ回りは行いません。
【葬儀後の流れ】四十九日法要まで
葬儀後にすること(~四十九日法要)
お礼状
お礼状直接お会いしてお礼を述べるのが本来ですが、あいさつの機会を持てない場合は、お礼状を出します。 郵送で香典が届いた方には葬儀で使用した返礼品と会葬礼状を郵送し、お供物、弔電、供花をいただいた方にはお礼状を出します。
文面は、弔電などのお礼と葬儀が無事終わったことの報告が主となり、最後に生前お世話になったことへの感謝の言葉を書きます。
喪中はがき(年賀欠礼状)の発送
11月中旬から12月上旬には届くように、喪中はがき(年賀欠礼状)を出すことも忘れずに行いましょう。
香典返し
香典返しは、忌明け(四十九日)をめどに手配し、商品には奉書をいれます。 奉書には四十九日法要が無事に終わったことの文面を記し、法要後届くように手配します。
一般的には、香典の半返しをめどに商品を選びます。
地域によっては三分の一返しというところもあり、香典が高額な場合は必ずしも半返しにこだわる必要はありません。
四十九日法要(忌明け法要)
四十九日法要は、人が亡くなってから49日目に行う法要です。
遺族にとっては、この日を境に日常生活に戻る「忌明け」の日で、親せきや生前故人が親しかった友人や知人を招いて法要を営みます。
【葬儀後の流れ】諸手続き(保険・医療費・年金)
保険・医療費・年金(逝去後1ヵ月以内)
公的手続き
公的手続き葬儀後の手続きは想像以上にたくさんありますので、重要なことから処理していくようにしましょう。
早急に必要なものとしては、年金支給等の公的手続き、住民票の変更手続きがあります。 また、故人が勤め人の場合は、勤務先での退職等の手続きも必要です。
その他、名義変更や免許証・健康保険証等の返還も忘れずに行いましょう。
支給金の手続き
葬儀後に料金が還付されるいくつかの制度がありますので、確認しておきましょう。
故人が国民健康保険に加入していれば、葬祭扶助として料金が還付されます。
社会保険でも埋葬料が受けられます。
その他にも、年金の死亡一時金や労災適用時の葬祭料などがあります。 基本的にこのような葬祭扶助は、こちらから申請しないと還付されないので、期限内に必ず申請しましょう。
相続(逝去後2ヵ月〜10ヵ月以内)
相続
遺産相続はまず、遺言書の有無を確認します。遺言書がある場合は、故人の意思を尊重するため遺言書どおりに遺産を分割します(指定分割)。
遺言書がない場合は相続人で協議した上で遺産を分割し(協議分割)、合意した内容を遺産分割協議書に記録しておきます。
その後に、相続税の申告・納付を行います。期限は被相続人が亡くなった日の翌日から10ヵ月以内です。
※借金等があり財産がマイナスの場合は、「相続放棄」や「限定承認」を行います。

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- 納骨&仏壇tの種類と特徴
- 一周忌までのスケジュール
【葬儀後の流れ】法要
葬儀後の法要(逝去後〜一周忌)
法要
法要とは、遺族が故人をしのび冥福を祈るために行う仏教行事です。厳密には忌明け(四十九日)までの間、七日おきに法要がありますが、初七日と四十九日以外は、遺族のみで行われることが多いです。
四十九日の後、百か日、初盆と続き、その後、一周忌、三回忌……と法要を行います。通常、三十三回忌、または五十回忌をもって弔い上げ(年忌法要の終了)となります。
【葬儀後の流れ】位牌・仏壇・お墓の購入
位牌の購入(葬儀後~四十九日法要まで)
仮位牌から本位牌へ
四十九日法要までに、本位牌(ほんいはい)を用意しましょう。四十九日法要で、白木の位牌から本位牌へ交換します。字彫り(位牌に故人の戒名などを彫ること)にかかる時間も考慮して、早めに準備しましょう。
仏壇の購入 (葬儀後~四十九日法要までが目安)
仏壇の選び方
仏壇は、いつまでに用意しなければならないといった決まりはありませんが、 忌明け法要(四十九日)までに本位牌(ほんいはい)とともに検討・購入する方が多いです。
その場合、四十九日法要で僧侶に仏壇の開眼供養(魂入れ)を行っていただきます。
それ以外は、お盆、お彼岸、また、年忌法要や家の新築時などに購入することが多いようです。
お墓の建立(逝去後〜一周忌)
お墓の建て方
お墓の建て方葬儀が終わったら、納骨先を考える必要があります。既に納骨先が決まっている場合は、四十九日法要に合わせて納骨することが多いようです。
新しくお墓を建てる場合は、一周忌法要や三回忌法要に合わせて建立するのが一般的です。
墓石の加工やお墓を建てる工事などに、約1~2ヵ月必要ですので、これからお墓を建立する場合、納骨の時期を考慮して決めるとよいでしょう。
遺品整理(逝去後〜一周忌が目安)
遺品整理・形見分け
遺品整理いつまでに遺品を整理するかの決まりはありませんが、四十九日や一周忌を節目として整理することが多いようです。
遺品整理の専門サービス業者に頼むのも選択肢の一つです。
料金は業者により違うので数社の見積もりを取ることをお勧めします。
形見分け
四十九日の忌明けに行うのが一般的です。法要を行った後に、形見分けする方を自宅に招くか、先方へ持参します。
形見分けする品は、衣類や貴金属、小物類などです。
ただし、ひどく傷んだものや汚れのひどいものは避けましょう。
また、故人より目上の方へは形見分けをしないのがマナーですので、気を付けましょう。
まとめ
お葬式は、通夜や葬儀・告別式だけでなくその前後にもさまざまな「やらなければならないこと」があります。
日ごろから、例えば葬儀社からの見積もりをとっておくなど、事前にできることを少しずつでも行っておくことで、もしもの時の負担を減らすことができます。
下記から政令指定市の葬儀の費用がわかります。

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