決まり事ではないのですが、お墓やお仏壇にお供えするお花は、菊やトルコキキョウなどを中心とした仏花のアレンジが一般的です。
また、お花をお供えするときのマナーとして、棘のあるお花は避けるというのが通例ではあります。
しかし、このケースでは、ご主人が奥様に対して、好きだったお花を送られるということですから、自由に選ばれても良いのではないでしょうか。
その花がたとえバラであっても、奥様へのお気持ちがこもったものですから、それの気持ちこそが尊いものだと思います。
本来、マナーというものは、人付き合いにおいて、相手が気持ちよく受け取ることができるように、長い年月をかけて成り立ってきたものです。
当然、相手があることに関しては、先方が不愉快に思う可能性のあることには、よく注意して差し控える必要がありますので、マナーに則した作法が大切になります。
しかし、今回のご質問に関しては、奥様の好みを一番わかっていらっしゃるご主人が選ぶのですから、誰も不快に思いませんよね。
また、仏教でバラをお供えしてはいけないという明確な教義はなく、バラを供えることが故人に対して悪い影響があるということはありませんので、ぜひ、心のこもったお好きなお花をお供えしていただければと思います。
というわけですから、他の家へのお供え位に関しては、マナーに則った選択をし、家の中のことに関しては、故人が喜ぶことをよくわかっているご家族のお考えを尊重していただければと思います。
ちなみに、私の家では母の墓前には必ず、その時の新商品のビールをお供えしています。
生前好きだったものを選んでいる時、故人にもきっと喜んでもらえていると思いますし、その気持ちこそが供養をしているということなのだと思います。